全カードレビュー③ 海辺編
さて、第三回は海辺です。
実はこのセット、比較的最近購入したばかりでやりこみ度が低いため、まだ評価の固まっていないカードがあります。
以下の評価については、カードの強さ云々というよりも、場に対する影響力=優先的に気をつけなければいけないカード という認識で見て頂ければ幸いです。
★★★☆☆ 多くのサプライにおいて、これ1枚で大きな影響力を持つカード
★★★☆ 特定の組み合わせで、大きな影響力を持つことが多いカード
★★★ 戦略に組み込むことがよくあるカード
★★ 単体では主役になりにくいサポートカード
★ ほとんどのサプライで積極的に買うことのないカード
※二人戦を前提としています。
<海辺>
・原住民の村 ★★
他に+2アクションがない場合の、村の代わり。効果は独特だが、何かしらの仕込をしない限りは、「ランダムに預けたり引き出したりできるもの」って認識で十分使える。デッキトップが見れて+アクションのある地図職人・薬師と組み合わせることでコントロールが可能。それをやったから強いのかと聞かれても返答に困る。角笛とか橋とかと組み合わさって悪いことができそうなカードだが、現実にはロマンの域を出ない。
・真珠採り ★
2金余ったら買うカード。運悪くキーカードが底に沈んだ時に・・・って言うけれど、本当に運が悪いときは下から2枚目にキーカードがある。合掌。
・停泊所 ★
2金余ったら買うカード。有用なカードを次に送るか、不要なカードを次に送るか、中庭っぽいカード。宝の地図や男爵のような、「特定の2枚を揃えて効果を発揮するカード」の補助になる。
・灯台 ★★★☆
+アクションで1コイン×2回で堀と同じ2コスト。邪魔になりにくいカードのため、+購入などを使って集めれば集めただけ鉄壁の防御体勢を築くことができる。これがある場では「自分への得が少ないアタックカード」の購入がかなり悩ましくなる。
・抑留 ★
自分の戦略、相手の戦略が理解できて初めて真の効果を発揮する。簡単なのは相手がポーションを買ったらポーションコストの上に置くとか(まぁ、抑留がある場ではお互いに買わないんだけど)、特殊勝利点の上に置くとか。銀貨・金貨・属州・公領等に置けるようになったら一人前。
・漁村 ★★
よく銀貨と比較される。ドロー系アクションと組んで引き切りを目指すなら銀貨よりこっち。銀貨と同じ2コインだけど、2ターンに渡ってそれが提供されるため、6金には手が届きにくい。また、シャッフルに取り残されやすく、使える回数は銀貨を下回る。アクションが少数なら下手なことは考えずに銀貨で。
・倉庫 ★★★
デッキ回転力。実際は使用後に1枚減っている点に注意。デッキに何枚も入れるものではないと思う。「特定の2枚を揃えて効果を発揮するカード」の大きな補助になる。大衆でデッキトップに置かれた勝利点を浄化してくれる。
・大使 ★★★☆
圧縮&押し付け。これがあると呪い撒きカードは使いづらい。2枚戻したターンは金量が出にくいところが、執事の廃棄と似ている。支配があるサプライでは取ってはだめです。四人戦と違って3山切れ加速効果はない。避難所はサプライに戻せないため、避難所場では少しだけ使いにくい。
・密輸人 ★★
ハマればかなりいやらしいカード。これを相手が取った時は、相手のデッキを観察すると良い。相手の手札にこれがある確率が高ければ、金貨0枚の状態で8金が出た場合に属州を買うとか、改築で金貨→属州を優先することもできる。確実に手札にないことが分かっていれば好きな買い物をすればいい。ただ、こいつを恐れて過度に購入を絞るのは、大抵悪手。相手と路線が全く違うのにこれを買っても仕方ない。お互いに同じカードを集める展開では、先に投入した者勝ちになることが多い。意地を張らずにこれを買おう。
・見張り ★
一枚圧縮できたり、山札コントロールができるので一件便利そうに見える。しかし、中盤以降の事故が恐ろしすぎる。慢性的な荒れ場なら使える。
・海の妖婆 ★★★☆
自分に得がないとかなんとか言われるけどやっぱり呪い撒きカード。場への影響力は大きい。改良などの「呪いを撒き終わった後に有用なものへ変換できるカード」がない限りは1枚で回していきたい。一応呪いが切れた後も「デッキトップを落とす」という効果だけは残るので、幽霊船などと一緒に撃てる場合は撃つべき否か考えるべき。相手に得をさせる場合も損をさせる場合もある。
・海賊船 ★★★☆
まず、海賊船プレイに行くかどうかを決めなければならない。行くのなら2枚以上で回していく。相手が財宝を廃棄して仮想コインを集めるような展開が予想できるのなら、向かうべきではない。玉座の間と組み合わさると強い。地下貯蔵庫や倉庫などでぐるぐる回して、回数を撃ちたい。
・巾着切り ★★★
民兵と似たカード。問答無用で相手の1コインを落とす。銅貨を圧縮できるカードがある場ではごめんなさい。銅貨や呪いが蔓延する場では民兵よりも攻撃力が高い。
・航海士 ★
他に有効な戦略が見つけられなかった場合に航海士ステロ。山札カウンティングのお勉強になるとドミマニで言及されている。ステロをしている場合、山札に戻したカードは次のターンに自分で引くため、戻す順番は関係ない。地味。
・島 ★★★
すごく難しいカード。できることは非常に強力だが、アクションを消費するところがネック。デッキに入れる枚数はちゃんと計算しよう。こればっかり集めていると序盤のデッキ構築に大きな遅れが出る。かといって放置しておくと2点×8枚=16点差。序盤に屋敷を島流しできるのが理想だが、あまり固執せずに銅貨を送ったり島で島を送ったりするとよい。
・隊商 ★★
使ったターンはただのキャントリップ、次のターンに1枚プラス。2分割研究所って言えばそうなんだけど、持続カードの宿命「使える回数が少ない」ってのも合わさって微妙な感じ。助言者と一緒で、工房とかでかき集めるのがセオリー。サポートとしてはもちろん優秀ではあるんだけど、これを買い集めて金量が少ないデッキってのはどうなんだい。
・宝の地図 ★
なかなか揃わないくせに、揃ったからといって勝利が確定するわけでもないカード。一応倉庫か礼拝堂があったら考えても良いと思う。運よく序盤にこれが揃って勝利してもあまり嬉しくない。けちって2枚挿しにするとなかなか揃わなくってイライラする。基本は3枚挿しで。
・引揚水夫 ★★★
初手で買えば屋敷を圧縮しつつ2金、中盤は呪いや銅貨をのんびり圧縮し、終盤には無理矢理金量を引き上げる加速装置に。+購入もあり、どんな状況でも使える万能カード。役目を終えたばら撒きアタックカードをばらしたり、暗黒時代の廃棄時効果のあるカードとも相性が良い。
・策士 ★★★☆
まず策士ループができる場かどうかで影響力が変わる。
秘密の部屋・保管庫・闇市場・物置・蝋燭職人などがあったらループ構築をしていこう。もう一枚の策士サーチ用に地下貯蔵庫、手札を仮想コインに変換する用に秘密の部屋や保管庫が欲しいが、そう考えると物置は最高に相性が良い。
策士ループが見込めない場でも非常に強力なカードだが、5金でこいつを買う手間と効果がつり合うのかどうかを考える必要があると思う。
・商船 ★★
決して使えないわけではないんだけど、5コストって他にも強カードがひしめいているわけで、なかなかこれを挿すような展開にならない。不遇。庭園プレイや公爵プレイのお供になりそうだが、これを買ってるひまがあるかどうか。
・前哨地 ★
基本的には出番はないが、滅多にない特定の組み合わせで大暴れする秘密の部屋のようなカード。錬金術師や狩猟団のように「デッキに何枚も入れた同一のアクションカードを起点に大量ドローをしていく戦略」や、策士+中庭のような組み合わせの時は注意。船着場や隊商と上手く同じターンに使えれば追加ターンが強力になる。ある程度圧縮できて村系カードもあるってサプライなら狙ってみたい。
・探検家 ★★
せっかく獲得した銀貨が次のターンに行ってしまうという役人の弱点を失くした分、アタック効果がなくなり、コストも1上がったカード。5金が強い場で活躍。植民地場ではパワーダウン。
・バザー ★★★
村に1コインついたくらいで5コストなのーとか言われがちだけど、1コインが重なるのは馬鹿にならない。+2アクションがこのカードだけの場合、デッキ構築スピードが落ちることもあり、+購入や石切り場などのコストを下げるカードがないと枚数を確保しにくいかもしれない。
・船着場 ★★★☆☆
勘弁してほしい程に高性能。持続カードのため、多めにデッキに入れても上手く回るし、村系と組み合わさるとさらにタチが悪い。村系と軽圧縮で割と簡単に引き切れてしまう。+購入もあるせいでやりたい放題。こんなの絶対おかしいよ。
・幽霊船 ★★★☆
かなり強力なアタックカード。回転を遅くさせるため、新しく買ったカードをなかなか使わせない。村系があったら幽霊船ロックへ。ただ、拷問人の3ドローに対してこちらは2ドロー。ロックを構築するには優秀な圧縮カードと手数が必要。移動動物園や望楼にリカバリーされてしまうが、そんなことは気にせずに撃ちまくりたいくらいのパワー。
・宝物庫 ★★
5金でめぼしいカードがなければ買えばいいと思う。地味だけどじわじわ強い。終盤は勝利点を買うため、弱体化。相手の寵臣の手札チェンジで全てが水の泡と化す。5枚持っていると仮面や民兵の餌食にされる。それらのアンチカードがないかまずはチェック。 あと特殊勝利点を買っていくような展開でも使えない。